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■宅建試験用語辞典(450単語)
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宅建試験用語【し】

死因贈与(しいんぞうよ)
死因贈与とは、贈与する者が死亡することによって効力が発生する贈与契約のこと。たとえば、私が死んだらこの家屋を譲る、というのが典型例である。遺贈は遺言という単独行為であるのに対し、死因贈与は契約である点で異なる。ただ、効果の面で遺贈と同じであるため、死因贈与については遺贈の規定が準用される。


市街化区域(しがいかくいき)
市街化区域とは、都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に区分する都市計画を区域区分といい、区域区分により、既に市街地を形成いしている区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域、とされる区域を市街化区域という。市街化区域では少なくとも用途地域が定められるため、建築物の用途に応じて秩序ある町並みの形成が図られる。


市街化調整区域(しがいかちょうせいくいき)
市街化調整区域とは、市街地を抑制すべき区域である。実際には、公共施設の整備が不十分な土地や収穫高の高い田園地域等について、不良街区の形成を防止し、農林漁業の発展を図るため指定される。市街化調整区域では一般住宅の建築が原則として禁止されるほか、建築物の建築に供する目的で行う宅地造成行為(開発行為)も原則として許可されない。


敷金(しききん)
敷金とは、賃貸借契約(主に建物)の締結に際し、当該契約から生じる一切の債務を担保するため、賃借人から賃借人に交付される一時金のこと。敷金は、賃貸借契約が終了後、賃借人に債務があればそれを差し置いた額が、債務がなければその全額が、賃借人に返還される。なお、契約中に賃貸人が交替した場合は敷金関係も新賃貸人に承継されるが、賃借人が交替した場合は新賃借人に承継されないのが原則である。


敷地権と敷地利用権(しきちけんとしきちりようけん)
区分所有建物において、専有部分を所有する為の敷地に関する権利を敷地利用権という。具体的には、所有権、地上権、又は賃借権の共有特分である。そしてこれらの敷地利用権のうち登記されているもので、かつ専有部分と分離処分できない権利を敷地権という。


事業用借地権(じぎょうようしゃくちけん)
事業用借地権とは、もっぱら事業の用に供する建物の所有を目的とし、存続期間を10年以上20年以下として設定する借地権である。この借地権を設定するには公正証書によって契約を締結しなければならない。事業用借地権は郊外の道路沿いにあるファミリーレストランなどに活用されることが予想される。


時効(じこう)
時効とは、ある事実状態が一定期間継続した場合、真実の権利関係にかかわらず、その継続した事実を尊重して、権利の取得又は消滅という効果を発生させる制度。時効によって権利を取得する場合を取得時効、債務が消滅する場合を消滅時効といい、それぞれ当事者がうける利益を時効の利益という。なお、時効の利益を受ける当事者が時効を主張することを、時効の援用という。


時効の停止(じこうのていし)
時効の停止とは、時効の進行を一定期間だけ停止し、時効完成を猶予させる制度。時効の中断と異なりそれまでの時効期間は維持される。たとえば未成年者が有する債権の消滅時効において、時効完成前6ヶ月以内に法定代理人が不在であるときは、その時点から新たな法定代理人が付くまで時効は停止し、法定代理人が付いてから6ヶ月で時効が完成する。


時効の中断(じこうのちゅうだん)
時効の中断とは、時効の進行中に一定の事実(中断事由という)が生じた場合、それまでの時効期間が全て無になること。たとえば10年で消滅する債権に付き8年目で時効が中断した場合、中断事由がなくなってから再び10年経過いしないとその債権は消滅しない。民法上、請求、承認、差押え、仮差押え及び仮処分の5つが中断事由とされている。なお、一定期間だけ時効の進行がストップする時効の停止と区別しておく必要がある。


自己契約(じこけいやく)
自己契約とは、代理人が自ら取引の相手方となること。たとえば土地の売主から代理権を授与された者が、自ら買主となって契約をするようなことをいう。自己契約は本人の利益を害する危険が大きいため、民法は原則としてこれを禁止している。


自己借地権(じこしゃくちけん)
自己借地権とは、土地所有者が自己を借地権として設定した借地権のことで、第三者と供に借地権者となる場合に限り認められる。たとえば、A所有の土地につき、Aを借地権設定者、A・Bを借地権者とするようなものである。


持参債務(じさんさいむ)
持参債務とは、給付の目的となる物又は金銭を債務者が債権者の住所地(現在の住所地)に持参して引き渡す債務のこと。金銭債務や不特定物の引渡については民法上持参債務が原則される。対して不動産のような特定物の引渡市は、債権発生当時その物が存在していた場所で行わなければならない。


指示処分(しじしょぶん)
指示処分とは、宅建業者や取引主任者に対して行われる行政上の不利益処分(監督処分)の一つ。その内容は、差止め、禁止、改善命令等で、単なる勧告などの行政指導と異なり法的強制力がある。したがって支持処分に従わなかった者に対しては、より厳しい業務停止処分や事務禁止処分等が下されるものとされている。又、このような不利益処分であるため、行政庁をするときは、あらかじめ聴聞手続をへなければならない。


自主占有(じしゅせんゆう)
自主占有とは、所有の意思をもってする占有のこと。所有の意思は客観的に判断されるため、賃借権に基づいて家屋を占有する者には所有の意思は認められない。又、必ずしも正当な権原を要するものではないから、盗人が占有する盗品については自主占有が認められる。民法上、占有者は自主占有が推定され、また取得時効の要件たされている。


自然人(しぜんじん)
自然人とは、法人に対する語句で、生身の人間のこと。全ての自然人は出生によって法律上の権利義務の担い手となり(権利能力の取得)、死亡によってこれを失う。


自然堤防(しぜんていぼう)
自然堤防とは、河川の中下流域において、上流から運搬されてきた砂等が堆積して形成された微高地のこと。自然堤防の背後には粘土など細粒物による低地が形成され、これを後背低地(後背湿地)という。自然堤防は比較的条件が良いため古くから集落や道路が築かれていたが、後背低地は主に水田に利用されていたことから一般には宅地に適さないといわれている。


質権(しちけん)
質権とは、民法が定める担保物権の一つ。債権者がその債権を担保するため債務者その他の物を受け取り、債務の弁済があるまで留置しておくと供に、弁済がない場合は目的物を競売してその代金から優先弁済をうけることを内容とする。このように、質権は留置により間接的に弁済を促す留置的機能と、目的物を換価して債権を回収する優先弁済的機能を併せ持つ担保物権である。質権の目的物は、動産、不動産、債権その他の財産権で、譲渡できるものであればよい。なお、民法上の質権では、いわゆる「質流れ」は禁止されている。


執行猶予(しっこうゆうよ)
執行猶予とは、刑の言渡しをした際に、情状により刑の執行を一定期間猶予し、その期間を無事終了したときは刑の言渡しをなかったことにするもの。宅建業の免責や主任者登録は禁錮以上の刑に処せられた場合、その執行を終えてから5年間を経過するまではうけることができないが、執行猶予が付されたときは猶予期間が無事満了すると直ちにうけることができる。


失踪宣告(しっそうせんこく)
失踪宣告とは、不在者の生死が一定期間不問である場合に、利害関係人の請求により、家庭裁判所がする宣告のこと。失踪宣告を受けたものは法律上死亡したものと扱われるため。その者について相続が開始する。普通失踪宣告においては、不在者の生死が7年間判明しないことが請求の要件とされ、7年の満了時に死亡したものとみなされる。なお、失踪宣告を受けた者が生存していた場合の措置については、民法32条にその規定がおかれている。


実体法と手続法(じったいほうとてつづきほう)
権利義務の発生・変更・消滅といった実体的な法律関係を規律する法を実体法という。そして実体法に定める法律関係に基づき、その運用手続を規定する法を手続法という。例えば民法は実体法であり、不動産登記法は手続法である。


指定流通機構(していりゅうつうきこう)
指定流通機構とは、不動産取引の円滑かつ迅速化を図るため、依頼された物件の情報を登録し、取引に相手方を探索するシステムとして、宅建業法の規定に基づき国土交通大臣が指定したもの。宅建業者は専任又は専属専任媒介契約を締結した日から一定期間内に目的物件を指定流通機構に登録しなければならない。


私的自治(してきじち)
私的自治とは、私人相互の法律関係については、各人の意思によって自由に任せるべきであり、国家その他は口を挟むべきではない、と言う考え方。現行民法の理念の一つである、契約自由の原則などがその表れである。


自動債権と受動債権(じどうさいけんとじゅどうさいけん)
当事者双方が相互に同種の債権を有し、その弁済期が到来している場合、当事者は相手方に対する意思表示により、その債権を対当額の範囲で消滅させることができる(相殺)。この場合に、相殺の意思表示をした者が有する債権を自動債権といい、その意思表示をうけた相手方の有する債権を受動債権という。


事務管理(じむかんり)
事務管理とは、法律上の義務がないのに他人の事務を処理すること。たとえば台風で留守中の隣家の屋根が壊れてしまった場合に、親切心から大工さんに頼んで応急修理をしてあげたようなことである。民法は、事務管理者にかかった費用の償還請求権を認めている。但し、事務管理は本人の承諾なしに行われるものであるから、報酬請求権や代理権は認めていない。


事務禁止処分(じむきんししょぶん)
事務禁止処分とは、取引主任者に対する行政上の不利益処分(監督処分)の一つ。その内容は、1年以内の期間を定めて取引主任者としてすべき事務を行うことを禁止するものである。事務禁止処分を受けた取引主任者は、重要事項の説明等をしてはならず、取引主任者証を交付した知事に提出しなければならない。


事務所(じむしょ)
宅建業者の事務所とは、
①本店(主たる事務所)、
②宅建業を営む支店(従たる事務所)
③継続的に業務を営むことができる施設を有する場所で契約締結権限を有する使用人を置くもの、
三つとされる。注意したいのは宅建業を営む支店等を有する限り、本店は常に事務所と扱われることである。宅建業法では、事務所の設置場所によって免許権者が異なり、設置数によって営業保証金の額や専任の取引主任者の数が異なるなど、事務所が重要なポイントを有している。


指名債権(しめいさいけん)
指名債権とは、債権者が特定している債権のこと。たとえば売主が買主に対して有する代金債権や、家主が借家人に対して有する賃料債権などが具体例である。対して商品券やチケットのように、流通を前提とする証券の所持人が権利を行使できる債権を無記名債権という。民法は指名債権の譲渡につき詳細な規定を設けている。


借地権(しゃくちけん)
借地権とは、建物所有を目的とした土地賃借権又は地上権を、借地権という。借地権は借地借家法で強く保護され、土地賃借権であっても物件と同様の効力なで高められている。なお、借地権を有する借主等を借地権者、地主を借地権設定者ということも併せて理解しておきたい。


斜線制限(しゃせんせいげん)
斜線制限とは、建築基準法の集団規定(都市計画区域内等で適用される規定)の一つ。良好な市街地の形成を図るため、建築物の各部分の高さを規制するもので、道路斜線、隣地斜線、北側斜線の三種がある。建築物はこれらの斜線を超えて建築することができないため、下図のような形態をとることが多い。


社団法人(しゃだんほうじん)
社団とは、人の集合体のことをいい、これに法律上の権利能力を付与したものを社団法人という。財産の集合体に法人格が付与された財団法人に対する。民法上の公益社団法人のほか、商法上の営利社団法人(株式会社など)などがある。


受遺者(じゅいしゃ)
受遺者とは、遺言による財産の贈与(遺贈)を受ける者。遺産の全部又は一定の割合を受ける者を包括受遺者、遺産中の特定財産を受ける者を特定受遺者という。包括受遺者は相続人と同一の権利義務を有し、自己の為に相続開始があったことを知ったときから3ヶ月以内に遺贈の承認・放棄をしなければならない。対して、特定受遺者は遺言者の死亡後であればいつでも遺贈を放棄することができる。


収益還元法(しゅうえきかんげんほう)
収益還元法とは、不動産の鑑定方法の一つ。鑑定する不動産が将来生み出すであろうと期待される純収益の総和を求め、これを還元利回りで還元して価格を求める。たとえば、元本100万円を年3%の定期預金で運用すると年3万円の利息が得られる場合、ある建物を賃貸したら一年間の賃料収入の総額が300万円になるとすると、その建物の元本としての価値は一億円となる。


従業者証明書(じゅうぎょうしゃしょうめいしょ)
従業者証明書とは、宅建業に従事する者に携帯義務が課せられている証明書。その様式は法律に定められ、これに各宅建業者が必要事項を記載して作成する。従業者は業務に従事する際に常にこれを携帯し、取引の関係者の請求に応じて提示しなければならない。


従業者名簿(じゅうぎょうしゃめいぼ)
従業者名簿とは、宅建業者の事務所ごとに設置が義務づけられている名簿のこと。その様式は法律に定められ、従業者の氏名、住所その他の法定事項が記載される。宅建業者は取引の関係者からの請求に応じ、この名簿を閲覧に供しなければならず、又、最終の記載をした日から10年間保存しなければならない。


住宅取得促進税制(じゅうたくしゅとくそくしんぜいせい)
住宅取得促進税制とは、個人が借入金(ローン)によって一定の住宅を取得し、居住の用に供した場合に、その者が通常納めている所得税が一定額控除される制度。たとえば、年間30万円所得税を納付しているサラリーマンがローンを組んでマイホームを購入した場合、申告することにより、一定期間は30万円のうち一定割合が年末調整等によって還付される。いわば、ローンの返済を楽にするために通常の所得税を割り引く、という住宅政策の一つである。


集団規定(しゅうだんきてい)
集団規定とは、建築基準法第3章「都市計画区域等の建築物の敷地、構造及び建築設備え」の規定をいう。集団規定は建築物相互間の安全、衛生などの観点から規制するもので、個々の建築物の安全、衛生などの観点から規制する同法2章の単体規定と区別される。集団規定は原則として都市計画区域及び準都市計画区域を適用対象区域とし、その主な内容として、道路、用途規制、容積率、建ぺい率、斜線制限、日影規制、防火地域等の規制がある。


収入印紙(しゅうにゅういんし)
収入印紙とは、国が発行する歳入金の一定額を表示する証票のこと。印紙税等の一定の租税や各種の行政上の手数料を納付する際に用いられる。なお、登記簿の観覧や謄抄本の交付請求に際し納付する手数料は、収入印紙ではなく登記印紙という別の印紙が用いられる。


重要事項の説明(じゅうようじこうのせつめい)
宅地建物の売買契約等が成立するまでに、取引物件の権利関係や法令上の制限等について権利を得ようとする買主等に説明すること。宅建業者は取引主任者をして、重要事項が記載された書面を交付して、説明させなければならない。また、取引主任者は重要事項が記載された書面に記名押印しなければならず、説明するときは必ず取引主任者証を相手方に提示しなければならない。


出捐(しゅつえん)
出捐とは、「出費」とか「自腹を切る」というような意味。要するに自らの意思で自己の財産を提供することをいう。


取得時効(しゅとくじこう)
取得時効とは、ある者が他人の物を一定期間継続して占有しているという事実がある場合に、その者に権利を与えるという制度。所有権をの他の財産について取得時効の要件は、所有の意思をもって平穏かつ公然に他人の物を占有することで、占有者が占有開始時に自己の物と過失なく信じていたとき(善意無過失)は10年で、その他の場合は20年で時効が完成する。


主物・従物(しゅぶつ・じゅうぶつ)
独立の物でありながら、客観的・経済的には他の物(主物)に従属し、その効果を助ける物を従物という。たとえば、刀を主物とすればさやが従物であり、金庫を主物とすれば鍵が従物である。従物は主物の処分に従うため、たとえば家屋という主物に抵当権を設定すれば、その効力は従物である付属建物・畳や建具にも及ぶことになる。


受領遅滞(じゅりょうちたい)
受領遅滞とは、債務者が弁済の提供をしたにもかかわらず、債権者がその受領を拒み、又はその受領をすることができないこと。受領遅滞が成立した場合、債務者は債務不履行を免れると供に目的物の保管に付き注意義務が軽減される等の効果が生じる。但し、債務者は債権者の受領遅滞を理由に契約を解除することができない。


受領能力(じゅりょうのうりょく)
受領能力とは、他人から受けた意思表示の内容を理解する能力。民法は未成年者と成年被後見人を受領能力のない者とし、被保佐人、被補助人は受領能力のない者に意思表示をしても、その者に意思表示をしたということを主張することはできない。


種類債権(しゅるいさいけん)
種類債権とは、一定の種類に属する物の一定の給付を目的とする債権。ビール1ダースの引渡とかパソコン10台の引渡などが具体例である。なお、不動産の引渡は特定物債権であるから、不動産に関する権利関係が出題範囲とされる宅建試験で種類債権が問題になることはまずない。


準委任(じゅんいにん)
委任とは、法律行為を委託する契約であるのに対し、法律行為以外の事務処理を委託する契約を準委任という。たとえば、宅建業者に対する媒介の依頼、評論家に対する公演の依頼などが具体例である。準委任についても委任の規定がそのまま準用されるため、両者を区別する実益はない。


準共有(じゅんきょうゆう)
所有権を数人が割合的に持ち合うことを共有と言うのに対し、準共有とは、所有権以外の財産権を数人が割合的に持ち合うことをいう。例えば抵当権や借地債権等の権利を数人が有する場合、これらの抵当権や借地権は準共有となる。準共有についても可能な限り共有の規定が準用されるため、両者を区別する実益は少ない。


準占有(じゅんせんゆう)
準占有とは、主として、自己のためにする意思で債権を行使すること。簡単に言えば権利者でもないのに権利者のごとくふるまうことである。たとえば、預金通帳と印鑑を占有する者は、預金債権の準占有者である。このような債権の準占有者に対して善意無過失で行った弁済は有効とされる。


準都市計画区域(じゅんとしけいかくくいき)
準都市計画区域とは、都市計画区域で、相当数の建築物の建築等が現に行われ、又は行われると見込まれる一定の区域で、そのまま放置すれば将来における都市整備などに支障が生じるおそれがあると認められる区域として、市町村が指定した区域のこと。準都市計画区域内では、用途地域等を定めることができ、都市計画区域に準じた規制が行われる。


準用と適用(じゅんようとてきよう)
本来はAという事について規定するaという条文を、Aに類似するが、本質的にはこれと違うBという事に多少修飾を加えながらあてはめることを準用という。対して、aという条文を、本来その条文が規律の対象としているAという事にあてはめ、働かせることを表すことを適用という。


準耐火建築物(じゅんたいかけんちくぶつ)
準耐火建築物とは、壁・柱等の主要建造部を準耐火構造とし、窓等に防火戸を設けたものや、外壁を耐火構造とし、屋根を不燃材料としたもの等をいう。耐火構造を大まかにいえば、一定の主要構造部が通常の火災時に1時間以上耐える性質を有すると認められたものであり、準耐火構造は同じく45分以上耐える性質を有すると認められたものである。


条件(じょうけん)
条件とは、法律行為の発生・変更・消滅を将来生じることが不確実な事実にかからしめるもの。「将来子供が生まれたら」というのが具体例である。条件のうち、停止条件とは条件が成就することによって法律行為の効果が発生するものをいい、解除条件とは条件が成就することによって法律効果が消滅するものをいう。


上告(じょうこく)
日本は地方裁判所→高等裁判所→最高裁判所という3審制がとられている。このうち第一審である地方裁判所の判決に対して高等裁判所に不服を申し立てることを控訴といい、控訴審である高等裁判所の判決に対して最高裁判所に不服を申し立てることを上告という。例外もあるが、おおむねこのように考えておけばよい。


使用者責任(しようしゃせきにん)
使用者責任とは、ある事業を行うために他人を使用する者(使用者)は、当該他人(被用者)がその事業の執行に付き第三者に与えた損害につき不法行為責任を負う、という制度。使用者は、被用者の選任・監督に相当の注意を払っていたことを証明すれば責任を免れるが、この立証は実際上ほとんど認められない。被害者に対して損害賠償をした使用者は、実際に不法行為をした被用者にその求償をすることができる。


使用賃借(しようたいしゃく)
使用賃借とは、民法が定める13種類の典型的な契約のひとつ。借主が無償(ただ)で使用・収益した後に返還することを約束し、借主から目的物を借り受けることによって成立する、要物契約である。賃貸借と異なり無償であるため、当該者間に特殊な関係(親族関係等)があるような場合に見ることができる。使用賃借の借主は目的物の修繕義務を負うほか、相続性がなく、借主の死亡により契約が終了する。


譲渡担保(じょうとたんぽ)
譲渡担保とは、たとえば、土地を担保に金銭を借り受ける場合に、その土地の所有権名義を債権者に移転したうえで、債権者と債務者が土地の賃借契約を結び、債務者が土地の使用をするようなことである。譲渡担保は民法に規定されていないが、判例上担保手段のひとつとして認められている。


消費賃借(しょうひたいしゃく)
消費賃借とは、民法が定める13種類の典型的な契約のひとつ。借主が貸主から金銭その他の代替物(個性がなく、取替えのできる者)を受取、これと同種同等の物を返還することを約束することによって成立する要物契約。具体例は金銭消費賃借、すなわち借金である。借りた物は使ってしまって(消費)、それと同種同等の別の物を返還する点に特徴がある。


消滅時効(しょうめつじこう)
消滅時効とは、権利を行使しないという事実状態が一定期間継続することにより、その権利を消滅させる制度。所有権以外の財産権は全て消滅時効にかかる。時効期間は通常の債権が10年だが、飲み屋のつけやタクシー代は1年、給料や買い物代金は2年などと法律に定められている。なお、所有権は絶対に消滅時効にかからない点に注意。


条例(じょうれい)
条例とは、地方公共団体の議会の議決によって制定される法。条例は地方公共団体の事務に関する事項で、法律に反しない範囲で制定することができる。具体的には、神奈川県の条例は神奈川県だけで通用するものであり、神奈川県議会の議決で定められる。また、条例には罰則を設けることもできる。


除斥期間(じょせききかん)
除斥期間とは、一定の権利について法律で定めた存続期間のこと。一定期間経過すると祖の権利が消滅する点で消滅時効とにているが、除斥期間には中断がなく、当事者の援用がなくても権利消滅の効力が生じる点で異なる。例えば不法行為による損害賠償請求権は不法行為時から20年で消滅すると規定されているが、この期間は除斥期間であるとするのが判例である。


所得税(しょとうぜい)
所得税とは、個人の所得に対して課せられる国税。宅建試験では、土地建物を譲渡した場合の所得(譲渡所得)、すなわち不動産の売却利益について課せられる税と言うように考えておけばよい。


所有権(しょゆうけん)
所有権とは、法令の範囲内で、物を全面的・かつ自由に使用・収益・処分することができる物権。物権法定主義により民法は物権の種類を限定的に定めているが、それらの物権の中心となる権利である。


所有権留保(しょゆうけんりゅうほ)
所有権留保とは、売買において、売主が代金の完済を受けるまで目的物の所有権を移転せず、自己の下に留保しておくこと。所有権留保の特約は一般的に認められているが、宅建業法では、宅建業者が自ら売主となり宅建業者以外の者と宅地建物の割賦販売を行う場合、所有権留保を原則として禁止している。


所有の意思(しょゆうのいし)
所有の意思とは、物を自分の所有物として支配しようとする意思のこと。所有者は所有物について当然に所有の意思を持つが、所有者でない者も、物を自分の所有物として支配する意思を持てば所有の意思が認められる。ただ、所有の意思は権利の性質上客観的に判断されるため、例えば賃借人には賃借物に対する所有の意思が認められない。所有の意思は所有権の時効取得の要件である。


親権(しんけん)
親権とは、未成年者の子を監護・教育し、その財産を管理するため父母に与えられた権利義務の総称。親権は、原則として父母が共同して行い、父母の一方が行使できないときは他の一方が行使する。そして未成年者に対して親権を行使する者が居ないときは、後見人が選定される。


親告罪(しんこくざい)
親告罪とは、被害者からの告訴等がなければ刑事事件として公訴することができない犯罪。宅建業者は業務上の守秘義務を負うが、この守秘義務違反が親告罪とされている。すなわち、被害者の望まない公訴により、かえって秘密が公にさらされるのを防ぐ趣旨である。


申告納付(しんこくのうふ)
申告納付とは、納税者が納付すべき税の課税標準及び税額を申告し、この申告に基づいて税を納付すること、対して、納付すべき税額等をもっぱら税務機関が確定し、その納付書に基づいて税を納付する方法を普通微収という。不動産の譲渡所得は申告納付が原則であり、固定資産税や不動産取得税は普通微収の方法がとられている。


審査請求(しんさせいきゅう)
審査請求とは、行政機関の下した処分に対する不服申し立ての方法の一つ。たとえば都道府県知事が下した不許可処分に対して、当事者たる都道府県知事に不服申し立てを行うことを「異議申立て」といい、上級行政庁である各省大臣に不服申し立てを行うことを「審査請求」という。但し、個別の法律によって審査請求を受けることが主たる役割とされる機関が設けられていることも多く、このような場合はこれらの機関に審査請求を行う。例えば都市計画法に基づく開発審査会や、建築基準法に基づく建築審査会等がこれにあたる。


申請書副本(しんせいしょふくほん)
申請書副本とは、不動産登記の申請にあたり、申請書の添付書類のひとつとされるもので、原因証書が提出できないときに用いられる。申請書副本は申請書のコピーであり、登記が完了するとこれに登記済みの印が押され権利者に返還される。これが登記済証(いわゆる権利証)である。このように、申請書副本は登記済証を作成するために必要とされる書類である。


親族(しんぞく)
親族とは、6親等内の血族、配偶者、及び3親等内の姻族を親族という。血族とは血のつながった間柄をいい、姻族とは婚姻によって生じた間柄をいう。3親等内の姻族を具体的に示せば、配偶者の父母が姻族1親等、配偶者の兄弟が姻族2親等、その子供(甥・姪)が姻族3親等であり、配偶者の兄弟の配偶者は親族ではない。


信託(しんたく)
信託とは、ある者が法律行為により相手方に財産権を帰属させ、同時にその財産をある目的にしたがって自己又は第三者のため管理・処分させることをいう。たとえば土地を所有している者が、その土地の所有権を信託会社に信託し、当該信託会社がその土地に賃貸ビルを建設して一切の運用を行い、賃料収入の一定割合を所有者に帰属させるようなこと(土地信託)。このような場合、土地所有権は信託会社に移転しておこなうが、あくまでも信託を目的として形式的に移転しているに過ぎないため、実質的な所有権はなお土地所有者の下にある。


親等(しんとう)
親等とは、親族関係の遠近度を表す単位。親等は共通の始祖に遡って計算する。例えば兄弟の親等は、自分から共通の始祖たる父母までが1親等、父母から兄弟までが1親等で、計2親等となる。なお、配偶者は親等を数えない。


心裡留保(しんりりゅうほ)
心裡留保とは、意思表示をした者が、真意と異なることを理解しながら行った意思表示のこと。具体的には冗談や嘘のことである。このような真意と異なる意思表示は本来有効と扱うべきではないが、そのような意思表示を信頼した相手方の利益を保護するため、民法は心裡留保を原則として有効とし、相手方が悪意又は有過失の場合に無効とする。

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